講 師:金尾 由恵 (沖縄こどもの国)
開催日:令和6年2月26日(日) 13:50~14:40
受講者:沖縄県立知念高等学校 2年生 (13名)
場   所:沖縄県立知念高等学校 (与那原町)

 沖縄県立知念高等学校 2年生を対象に、自然と生き物に関する理解を深め、環境保全に対する意識を高めることを目的に、出前講座を実施しました。
はじめに、私たちヒトとヘビの違いは何であるかと問いかけがありました。いろいろなヘビの写真を掲示し、手足や瞼がないことや、個体によっては足の名残があること、うろこがあることや生殖器について、などの特徴を解説しました。生体標本(コーンスネーク)の掲示を行い、糞・尿・産卵・交尾、全てを行う総排泄腔(そうはいせつこう)を目視してもらいました。
続いて、世界地図を掲示し、指差して沖縄本島の場所の確認を行ってもらいました。昔は大陸と陸続きであった事など琉球列島の成り立ちや沖縄の気候分布、海に囲まれた島嶼地域であることにより世界的に特異な自然環境となり、その中には希少な固有種が数多く棲んでいることなど、沖縄の自然環境について解説しました。また、ヘビを見たことがあるかを問いかけ、『ハブ』『ヒメハブ』『アカマタ』など身近なものから、『リュウキュウアオヘビ』『イワサキセダカヘビ』など、沖縄に棲むヘビの仲間を紹介しました。世界には3,000種以上のヘビの仲間がおり、日本には39種類のヘビがいてそのうちの23種類が沖縄に棲んでおり沖縄の生物多様性の高さを示していることを伝えました。沖縄の各離島に棲む固有種や絶滅危惧種について解説し、ヘビの骨格やピット器官、捕食行動などヘビ特有の生態を画像や動画で紹介しました。
つぎに、再び生体標本(コーンスネーク)を用いて、ヘビが腕に絡みつく様子や顔の特徴などを間近で観察しました。
なかなかない機会に参加者からは「こんなに近くで見たのは初めて」「時間のたつのがとても速く感じた」「とても楽しかった」などの意見があり、生きものに対する興味が深まった様子でした。