講 師:佐藤 寛之(沖縄こどもの国)
開催日:令和3年5月23日(日)10:00~11:30
受講者:一般県民(ライブ配信視聴者) (23名)
場   所:南城市佐敷干潟

佐敷干潟は、絶滅危惧種であるトカゲハゼを代表とする多様な生物が生息しています。自然観察会を通して、沖縄の自然環境を知り環境保全への興味関心を持つきっかけとなる事を目的に実施しました。5/23より新型コロナウイルス感染症に関わる沖縄県緊急事態宣言が発令された為、一般参加は取り止め、公式Facebookライブ配信のみの観察会としました。

佐敷干潟は、沖縄島南部東海岸、中城湾南端奥部に位置する泥干潟であり、泥砂やサンゴ礫の地帯が沖まで広がっています。今回は、岸からリーフエッジ付近まで沖に向かって約500mの間で生きものたちの様子を観察しました。

岸に近い所では、白い砂地が多くみられたが、5㎝程掘るとすぐに灰色の泥質層が表れた。この一帯では『ツメナガヨコバサミ(ヤドカリ類)』や『ウミニナ類(巻貝)』が群れを成すように無数に棲んでいました。沖に進むにつれ茶褐色や灰色がかった泥交じりの砂地が表層を覆うように広がり、『トカゲハゼの稚魚』『オサガニ,シオマネキ,キンセンガニ,タイワンガザミなどカニの仲間』『タマガイ,ヨウバイなど貝の仲間』などいろいろな種類の生き物や『砂茶碗』と呼ばれるタマガイ類の卵のう、『ユムシ類』の巣穴と思われる泥質の噴出口、多数の貝類の足跡、鳥類のフンなど様々な生き物たちの痕跡が見れました。

ライブ配信の参加者からは、「佐敷干潟の底質が近年変化していると聞いたのですが?」,「砂茶碗はじめてみました」,「また、次回楽しみにしてます」など多数のコメントがあり、ライブでの自然観察会を通して参加者の自然や環境保全に対する興味関心が、一層高まった様子が窺えました。