講 師:藤井 晴彦 (沖縄自然環境ファンクラブ)
開催日:令和6年2月18日(日) 9:30~11:30
受講者:ボーイスカウト南風原エコクラブ 小・中学生、大人 (33名)
場   所:南風原町黄金森公園、及び中央公民館 (南風原町)

ボーイスカウト南風原エコクラブ 小・中学生、大人を対象に、自然と生き物に関する理解を深め、環境保全に対する意識を高めることを目的に、出前講座を実施しました。

はじめに、集合場所である南風原町中央公民館にて、今回のドングリプロジェクトの趣旨説明がありました。ボーイスカウト南風原エコクラブは長年南部でエコ活動を行っているこどもエコクラブです。活動の一環として、地域の公園である黄金森の自然を守り保存したいと考え、ドングリの植樹を計画してきました。今年度、ボーイスカウト南風原エコクラブにより七年間育てられてきたドングリの苗木を3本、黄金森に植樹し、また参加者を公募することで南風原ボーイスカウトこどもエコクラブや黄金森公園の自然保護活動に携わるメンバーを募り、環境保全の推進となることを目的にしていることが伝えられました。

続けて、講師により、沖縄のドングリについての解説と、沖縄においてのドングリの役割についてのお話がありました。沖縄のドングリは六種類あり、よく知られている生息地は北部ですが、中南部に多く生息するどんぐりも実は多いとのことです。今回植樹されるアマミアラカシは、石灰岩地に生えるドングリで、中南部に多く生息しています。かつてはたくさんのアマミアラカシが生息していたとても数が少なくなっており、また森が分断された環境においては勝手に育つことができないため、今は人の手をかけて育てることが必要とされます。講師が代表する沖縄自然環境ファンクラブによるどんぐりプロジェクトは、学校に植えるなどの活動を長らく行っています。どんぐりは、ポツンと植えると、小さい頃はとても弱く、手をかけてあげたいなどといったお話がありました。

植樹は3つのチームに分かれ、許可をとった公園内の敷地内で行われ、植樹した後は、ケアの仕方などが伝えられました。また、植樹後には短い時間ではあるが、生き物当てクイズのネイチャーゲームや、生き物の観察を行いました。

ネイチャーゲームでは、なかなか生き物が当てられずとも楽しそうに言葉を交わす参加者たちの様子が見られ、帰り道の生き物観察では、ナカバカニクサやヤブニッケイ、アオミオカタニシ、ヤマタニシ、ジューミーなどを見ることができました。最後に、講師より「豊かな自然を守るためには、これで終わりではなく、始まりであると思って欲しい」と締めくくり、終了しました。

参加者からは、「人と自然は切り離せないと思った」「もっと自然に関わりたいので(こどもエコクラブの)参加を検討している」「楽しかった」「もっと遊びたい」といった感想があり、環境保全についての意識が高まっている様子でした。