講 師:中村 智映(沖縄こどもの国)
開催日:令和2年1月21日(火)10:40~12:10
受講者:沖縄大学 法経学部 学生(15名)
場 所:沖縄大学 講義室

沖縄の動物園としてこどもの国が果たす役割として、種の保存、生物多様性をはじめとする自然保護の重要性について解説し、環境保全について更なる興味関心を抱かせ行動を促す事を目的に実施しました。

はじめに動物園について解説しました。沖縄こどもの国は、沖縄県で唯一の動物園として地域の教育・研究施設としての役割を担っています。動物園とは、生きた動物を生きたまま収蔵する博物館、動物園は英語では zoological garden(s)(動物学的庭園)研究面では飼育下での繁殖などを通じて野生個体群における種の保存への還元のための基幹研究施設として社会向けには単なる珍獣の見世物ではなく、動物の生態をより高度に学ぶことができる生涯教育施設としての充実が求められている事などを説明しました。

つづいて、動物たちの飼育の在り方について、普段の飼育作業を通して、獣舎での飼育では、それぞれの動物たちの元々の自然環境や生態にできるだけ合わせることが大切なことで、一番苦労するところでもあることを説明しました。また、『オリイオオコウモリ』の生体標本や『トラ』の骨格標本,『キリン』表皮標本などを見せながらそれぞれの生態の違いや生物の多様性などについて解説しました。

最後に、多くの環境問題を抱えるこれからの社会にとって、動物園のはたす役割は教育・研究分野に限らず環境保全,自然保護など多くの分野でますます重要なものになって行く事などを伝え講座を終了しました。