開催日:平成31年2月10日(日)14:00~15:30
参加者:一般来園者(70名)
場  所:沖縄こどもの国内 アークおきまる(琉球弧の展示施設)
講 師:金城 輝雄(沖縄こどもの国 獣医師)

 旧正月から1週間を「カンムリワシ週間」として八重山地方ではカンムリワシリサーチが、カンムリワシについてイベントを行っています。沖縄こどもの国でもカンムリワシを飼育展示しており、国内希少野生動植物及び特別天然記念物であるカンムリワシについて、生息状況や交通事故等の現状を伝えカンムリワシ保護に関する理解を深める事を目的に実施しました。
 講師から、カンムリワシ週間について八重山では、旧正月に「鷲(ばし)の鳥(とり)節(ぶし)」という唄にあわせカンムリワシの舞をまねた踊りで祝う事。この時期は、カンムリワシの繁殖期の前にあたり前年に生まれた幼鳥が親から離れるため、人里や道路沿いにカンムリワシが見られるようになる。しかし、この時期は交通事故や衰弱して保護されるカンムリワシの数が1年で最も多い時期でもある。八重山のシンボルでもあるカンムリワシが末永く生きていけるように旧正月から1週間をカンムリワシについて考える習慣だと説明した。
 カンムリワシの現状として外来種によりエサの競合、交通事故などがあり自然の摂理とは違う人の手によってその生態が脅かされている事を図やパネルを示して解説しました。
 その他に、カンムリワシの食性や大きさ(重さ)卵、羽など標本等を用いてクイズを実施し子どもから大人まで楽しく学ぶ事ができました。
 実際の動物を前にしてその動物の野生での生息環境、環境的背景を伝えることで生物多様性への理解、環境保全への関心が高まることが期待できると感じました。これからも動物園を活用し幅広い層の人たちへ環境教育を実施していきたいです。