講 師:佐藤 寛之(理学博士)
開催日:令和2年11月21日(土)20:00~21:00
参加者:オンライン参加者 (60名)
場   所:ヤンバルの森

コロナ禍において、外出を控える方たちに対して、昼とは違う夜間のやんばるの森の生き物を紹介し、沖縄の自然の良さを伝えこのご時世だからこそ自然や環境に目を向けてもらう事を目的に実施しました。夜間で安全確保が難しいためオンライン配信のみ行いました。

はじめに、夜のヤンバルの見どころやヤンバルの森では自然環境の保全や適正な利用を進めている事や自然観察を行う際の諸注意を説明し観察会を開始しました。

真っ暗な山道を懐中電灯で足元を照らしながら進んでいくと、森の奥からは『リュウキュウコノハズク』の鳴き声が響いてきました。電灯の明かりを頼りに生き物を探してみると、鮮やかな瑠璃色の実をつけた『リュウキュウルリミノキ』やこの時期に赤い実をつける『マンリョウ』などの植物や『ギンボシザトウムシ』『コバネコロギス』『ヤンバルマイマイ』『ヤンバルヤマタニシ』『キノボリトカゲ』『イボイモリ』『ハナサキガエル』『オオゲジ』『シリケンイモリ』『クロイワトカゲモドキ』『ガラスヒバァ』など様々な動物たちを観察することができました。

今回のオンライン観察では、「キノボリトカゲは冬になると、冬眠しますか?」「蛍はやんばるの森にいますか?」などのオンライン参加者からの質問に対し、リアルタイムに回答するなど、配信を通して森と参加者とが一体となっていた。また、夜間はいろいろな危険が伴うことが予想され実際に森に入ることが難しいためオンライン配信による観察は、環境学習の一つの手段として意義があると感じました。