講 師:鹿谷 麻夕(しかたに自然案内)
開催日:令和3年2月22日(月) 10:30~12:30
受講者:宜野湾市立大山小学校5年生3クラス(98名)
場   所:宜野湾市立大山小学校 体育館

海辺の自然と私たちの暮らしのつながりや海の生き物やごみ問題について講話し環境保全について考え行動を促す事を目的に実施しました。

講座は、ワークシートの課題を一緒に考えながら進めていきまし。はじめに大山小学校周辺の自然環境について解説しましたた。宜野湾市大山地区の地形を地質学的に見ると上層に浸水性の高い琉球石灰岩層,下層に浸水性の低い島尻泥岩層という2つの地層があり、その境域は地下水が溜まりやすく断層面からは湧き水が流れ出し湿地帯となっています。そのため現在でも湧き水を利用した田イモ畑が広がっています。また、昔の写真や地図を見ながら今と昔の海岸線の違いを確認しました。
昔は田イモ畑のすぐ横に砂浜があり沖に向かって広い干潟があり多種多様なサンゴが見られたが、現在は砂浜や干潟が埋め立てられコンベンションエリアや住宅地になっており、干潟は消滅し沖合の離れたところ数か所のみにサンゴ礁が点在している。このように大山地区の自然は今でも残っているところもあるが、多くの自然が失われていることを説明しました。

つづいて、海ゴミ問題について実際に沖縄各地の海岸で回収したゴミのサンプルをクラス毎にブルーシートに展示し生徒らと手にとりながら『外国製のペットボトル』『魚漁用具』『発泡スチロール』などプラスチック製品が多く、遠い外国からも流れてきていることを解説した。また、世界の海で捨てられるプラスチックは年間800万トンあり2050年にはごみが魚の量を上回る事などを説明し海ゴミ問題の深刻さを伝えた。さらに近年大きな問題となっているマイクロプラスチックについて説明し、世界各国で使い捨てプラスチックの制限など様々な取り組みが行われていることを伝えました。

最後に、「環境をよくするために自分にできることは何か」という質問に対し多くの生徒が手をあげ、「積極的にビーチクリーン活動に参加したい」など環境保全に対して意欲的な声が聴けました。