講 師:佐藤 寛之(理学博士)
開催日:11月23日(土)11:00~14:00(昼食休憩1時間) 1日目
11月30日(土)13:00~16:00 2日目
12月 7日(土)13:00~16:00 3日目
受講者:大人8名、小学生6名   (計14名)
場 所:沖縄こどもの国チルドレンズセンター2階

沖縄の自然や生き物について学習し、身近なヘビの骨格標本作りを通して沖縄の自然や生き物の不思議や面白さを体感することで、自然環境への興味関心を引き出し環境保全について行動を促す事を目的に3回連続講座を実施しました。

【1日目】

沖縄の自然の特徴やヘビの分布、どういう生き物なのか、身体的特徴や内臓の配置、頭部の機能と仕組みなど外部内部形成について標本を触りながら解説し、実際に解凍済みのヘビで身体をじっくりと観察しました。

昼食後は、標本作りに取り掛かかりました。外科バサミで皮を開き丁寧に皮を剥いでいき、内臓を細かく観察した。皮と内臓をきれいに取り除いた後、頭部を切り落とし、再び冷凍しこの日の講座は終了しました。

皮も標本にしたいとの参加者からの希望があり今回は、希望者のみ皮の標本製作も実施しました。剥いだ皮はミョウバンと塩をもみ込み2~3日冷蔵保存した後、水洗いし乾燥させると皮の標本ができます。皮の標本作成は、参加者が自宅に持ち帰り作業を行ってもらいました。

【2日目】

前回の続きとして、今回は講師の解説とともに前回切り離したヘビの頭部の除肉作業を実施しました。※希望者には全身骨格にも挑戦してもらいました。

解凍したヘビを受け取り丁寧にハサミとピンセットを使って肉の部分だけを取り除いき、ある程度除肉ができると、広口瓶に入歯洗浄剤(ポリデント)と除肉したヘビを入れます。ポリデントのたんぱく質分解酵素が残った肉をやわらかくし、除肉の作業を進めやすくするためです。参加者にはヘビとポリデントの入った広口瓶を自宅に持ち帰り除肉作業とポリデントの付け置きの繰り返し作業を数回行ってもらいました。

【3日目】

標本の最終作業として、講師が進行具合をチェックしながら一人一人にアドバイスを行い進めていきました。

骨格だけになったヘビを待ち針で固定し乾燥までを行いました。乾燥には時間がかかるため、センターで預かり参加者には1週間後を目途に時間があるときにセンターに来てアセトンでコーティングの作業を実施していただきました。

県民の沖縄の自然や生き物への関心の高さが伺えた講座でした。また一人で標本を作るにはハードルが高くやはり専門家の指導が必要だという事が分かりました。また、大人の女性の参加者も多く、連続講座であったため参加者同士の交流も生まれ良い雰囲気で講座を終える事ができました。

参加者からは、植物や他の生き物の標本についてもやってみたいとの声が聴けました。