講 師:名嘉 猛留 (環境省希少野生動植物種保存推進委員)
開催日:令和5年10月11日(水) 10:00~12:00
受講者:恩納村立仲泊小学校 5年生 (18名)
  所:名護市源河川 (名護市)

 仲泊小学校 5年生を対象に、自然と生き物に関する理解を深め、環境保全に対する意識を高めることを目的に自然観察会を実施しました。

はじめに、川の下流にて本日の観察について、川の下流、中流、上流と場所を移動して行うことや観察時の諸注意などの説明を行いました。また場所によって植物も含め生息する生き物が違うことなどに注目してほしいと伝えました。
はじめに河口近くの下流では、川幅が広い事や湾曲の様子、川原に堆積した砂や砂利の大きさなどを観察しました。また、下流ならではの生き物としてはオオヤドカリ、植物はアダンやハマヒルガオなどが見られました。
中流では、10~20センチの石が多く、瀬・渕の様子が分かりやすいことや下流との水の流れの違いについて解説がありました。また多様な植物が繁殖しやすい環境であることから外来の植物も多いことなどの解説がありました。中流では、トビケラ類やヤンバルコモリグモ、ほぼ幼体となったリュウキュウカジカガエルや足の生えたオタマジャクシ、多くの種類のチョウを確認することができました。
上流では、大きな岩と砂がほとんどを占めた川べりの様子や、川幅が狭くなっていることや、水の流れを観察し中流・下流との違いの解説を行いました。ヒカゲヘゴやシダ植物類が多く、オオシマゼミの鳴き声が聞こえ森深い豊かな自然を体験することができました。アラモトサワガニや、リュウキュウハグロトンボ、ハンミョウなどが観察されました。

最後に、上流で観察会のまとめと振り返りを行いました。「来たことがなかった(上流の)川の様子が見れて良かった」「上流、中流、下流の違いが良く分かった」「見つかった生きものに違いがあって面白かった」などの感想が上がりました。流れる水の力で川が作られた事、石や砂が運ばれた様子や周囲の自然がつくられていることをまじかに見て触れることで、自然の大切さを実感した様子でした。