講 師:鹿谷 麻夕 (しかたに自然案内)
記 録:田場 美妃子、新城 龍刀 (沖縄県地域環境センター)
開催日:令和7年11月18日(火) 13:15~15:15
受講者:宜野湾市立はごろも小学校 5年生 (133名)
場 所:宜野湾市立はごろも小学校 (宜野湾市)

宜野湾市立はごろも小学校の5年生を対象に、自然と生き物に関する理解を深め、環境保全に対する意識を高めることを目的とした出前講座を実施しました。

はじめに、琉球列島の地理的な位置を確認し、沖縄本島が東シナ海や沖縄トラフ、琉球海溝といった特殊な地形に囲まれていることや、黒潮の流れがもたらす影響について学びました。続いて、琉球列島の成り立ちについて解説しました。かつて大陸の一部だった頃の黄河や長江の痕跡が、現在のトカラ海峡や慶良間海裂になっているという壮大な地史を、古い地図を見ながら辿りました。

また、琉球列島を生物学的な視点から北・中・南の三つの地域に分けて解説しました。中琉球は島として独立した時期が早かったために独自の進化を遂げた生き物が多いこと、北琉球は九州と、南琉球は大陸と繋がっていた時期が長いといった特徴を紹介しました。同じ緯度のメキシコやサウジアラビアには砂漠が広がっていますが、琉球列島は高温多湿で生き物にとって非常に居心地が良い環境です。面積は小さいながらも、多様な環境があるからこそ生物多様性が豊かなのだという理解を深めました。

講座の後半では、自然環境を学ぶ重要性をSDGs(持続可能な開発目標)の考え方を用いて説明しました。17の目標をウェディングケーキモデルに当てはめ、土台となる「環境」がしっかりしているからこそ、その上の「社会」や「経済」が安定するという仕組みを紹介しました。

質疑応答では、「どうして海底に川の跡が残るのか」という地質に関する疑問や、「固有種・絶滅危惧種・天然記念物の違いは?」といった分類に関する質問が次々とあがり、児童たちの探究心の強さが伺えました。今回の講座は、自分たちが住む島の成り立ちと、それを支える環境の大切さを深く考える有意義な機会となりました。