講  師:刀禰 浩一 (沖縄市立郷土博物館 学芸員)
開催日:平成30年11月8日(木)8:35~12:10
受講者:沖縄市立山内小学校 5年生4クラス (120名)
場  所:山内小学校 校庭

学校内にある植物を中心に講師とともに歩き、葉の匂いを嗅いだり、触れたりしながら植物にまつわる歴史や外来種について話ながら校内にある植物を中心に観察をした。
 ヤマモモの木を見ながらヤマモモは山内で大事な木であり戦前は首里にその実を売りに行きヤマモモの産地として栄えていたと解説。近年は宅地や区画整理などが進み地域に残るヤマモモは少なくなっており、その歴史を知る人も少なくなっている。山内がヤマモモの産地であったことを知る生徒はほとんどいなかった。
 シークワサーの葉の匂いを嗅いだり、イジュの木を見ながらヤンバルにイジュの木を多くあり、山内はヤンバルと土壌が同じで植生からみるとヤンバルの南の端にあることを解説した。

校庭の裏手にあるツルヒヨドリは特定外来種に指定されており、驚異的な繁殖力で生態系や農作物に被害を及ぼす恐れがある事を解説した。他にもギンネムやアワユキセンダングサ、アメリカハマグルマ等の外来種を確認する事ができた。

最後に講師から、外国から来た生き物が沖縄にすんでいて、昔と今とは知らないうちに少しずつ環境が変わってきている。見えている風景も昔と今とは違っています。外来種を入れないために何ができるのか?考えてみて、できる事をやってみることが大切だと締めくくった。

生徒からは「沖縄にはいろんな外来種がいることがわかった」「学校の中に外来種が多いのにびっくりした」等の感想がきけた。
校庭を歩くだけでも身近な自然やその地域の歴史、環境の変化を知ることができた。このようなプログラムを他校でも取り入れていきたいと感じた。