講 師:鹿谷 麻夕 (しかたに自然案内)
開催日:令和5年9月14日(木) 9:30~11:30
受講者:宜野湾市はごろも小学校 5年生 (165名)
  所:宜野湾市はごろも小学校 地域連携室 (宜野湾市)

 はごろも小学校5年生 を対象に、自然と環境に関する理解を深め、環境保全に対する意識を高めることを目的に自然観察会を実施しました。

 はじめに、はごろも小学校周辺の自然環境について解説しました。学校のある宜野湾市大山地区の地形を地質学的に見ると上層に浸水性の高い琉球石灰岩層,下層に浸水性の低い島尻泥岩層という2つの地層があり、その境域は地下水が溜まりやすく断層面からは湧き水が流れ出し湿地帯となっています。そのため現在でも湧き水を利用した田イモ畑が広がっています。また、昔の写真や地図を見ながら今と昔の海岸線の違いを確認しました。昔は田イモ畑のすぐ横に砂浜があり沖に向かって広い干潟があり多種多様なサンゴが見られたが、現在は砂浜や干潟が埋め立てられコンベンションエリアや住宅地になっており、干潟は消滅し沖合の離れたところ数か所のみにサンゴ礁が点在しています。このように大山地区の自然は今でも残っているところもあるが、多くの自然が失われていることを説明しました。
 つづいて、大陸と繋がっていた事など琉球列島の成り立ちについて解説し、様々な環境の多様性が沖縄の生物多様性が高く独自の進化をとげた固有種が多い事を解説しました。
 SDGsのウェディングケーキモデルを示し、SDGsの中の関係性を見つけだしワークシートを記入していきました。

 最後に、5つの環境問題(1,取りすぎ、2,出しすぎ、3,自然に分解されない、4,生物に毒、5,自然環境を変えてしまう)について解説し、沖縄の自然のために大人にやってほしいこと、自分たちにできることややってみたいことをワークシートに記入し終了しました。
 児童から「大人にポイ捨てしないでほしい」「自分たちでゴミ拾いをやってみようと思う」等の声が聞けました。