講  師:鹿谷 麻夕(しかたに自然案内)
サポート:比嘉 香織、田場 美妃子(沖縄こどもの国)
記    録:大城 恵利(沖縄県地域環境センター)
開 催 日 :令和6年8月6日(火) 12:00~16:00
受 講 者 :フレンドスター学童クラブ 小学生 (39名)
場   所 :恩納村ふれあい体験学習センター (恩納村)

フレンドスター学童クラブ 小学生を対象に、自然と生き物に関する理解を深め、環境保全に対する意識を高めることを目的に、出前講座を実施しました。

今回は「海辺の自然観察」がテーマということで、干潮時間帯に歩いて行ける磯周辺に生息する生き物の観察を行いました。まずは座学として、どのくらいの深度にどんな生き物がいるのかの解説がありました。そして最後に生き物や岩の扱い方、約束事等を復唱確認し海辺へと向かいました。
海へ出るまでの間には、リュウキュウフナムシやオカヤドカリと遭遇。頭上に生い茂るように自生していたアダンの特徴なども教えてもらいながら進みました。海辺につくと早速イソアワモチやシオマネキ、キバアマガイ、ウデフリクモヒトデ、クロナマコ、ニセクロナマコといった様々な生き物を見ることができました。さらに、児童の膝が浸かる程のエリアまで進むと綺麗な黄緑色のシャコの子どもにも出会え、児童も「キレ~イ!透き通って見えるー!」と歓喜していました。
サンゴが手に届くほど近くに見えるエリアまで来ると、海の中にはルリスズメダイやアオヒトデ等が確認でき、近くの大きな塊の岩上部には、繁殖のため営巣していたベニアジサシの群れが頭上を飛び回り警戒していました。海の中の綺麗な色や様子に児童は喜んでいたが、一見白色が綺麗に見えるサンゴは「白化現象」といって死んでしまっている証であると説明があり、その周辺で黄緑色や薄紫色に色付いているサンゴもまた、白化の途中過程であるとも解説がありました。ここに来るまでの途中にも、ガザミの仲間が高い海水温により死んでいたり、本来産卵する深度ではないような浅瀬の岩の裏にイカが卵を産み付けていたりと、講師も不思議に思う様な光景も目の当たりにしました。

施設に戻ってくると、早速児童たちは思い思いに見た生き物をボードに描き出し、細部まで緻密に描き出していたことから、楽しみながらもしっかりと様子を観察していたことが伺えました。最後のまとめの時間では、観察した生き物たちに関する講師からの様々な質問に「柔らかかった!ブニブニしてた!硬かった!綺麗だった!」など多くの感想が挙がり、児童たちの海の生物に関する理解や興味が深まったと感じられました。