講 師:比嘉 香織(沖縄こどもの国)
記 録:大城 恵利(沖縄県地域環境センター)
開催日:令和6年8月14日(水) 13:30~17:00
受講者:沖縄県立総合教育センター 教職員 (15名)
場 所:沖縄県立総合教育センター (沖縄市)
沖縄県立総合教育センター 教職員を対象に、くらしと環境に関する理解を深め、
環境保全に対する意識を高めることを目的に、指導員講習を実施しました。
おきなわ環境教育プログラム集の食に関するプログラムの順を追って、まずは身近な
スーパーのチラシを使い、産地表示を確認しながら国内、国外、県内、県外に分類してもらい、
食料自給率や地産地消度合について考えるワークを実施しました。切り出したものを世界地図に
プロットしていくと、いかに日本の、また沖縄の自給率が他国と比べて低いかが明確になり、
すぐにあちこちのグループから懸念や課題の声が挙がりました。
続いて、商品やサービスのライフサイクル全体を通して排出される温室効果ガスを、CO₂に換算して
考える「カーボンフットプリント」という概念についてのワークを実施しました。大体の職員はまだ
耳馴染みのないキーワードで、食材の重さや輸送距離を換算したり、式にあてはめ計算したりと
いくつかの手順を要しましたが、どのグループもスムーズに役割分担し進めていました。
ここでもまた視覚化された数字に対し、すぐさまグループ内で考えられる今後の影響や課題について
議論が始まりました。
最後は、カレーを作るための買い物を模擬的に行い、どういった視点を持って普段の物選びをすることが
環境配慮に繋がるのか、を考えながらワークをしてもらいました。ここまでのワークによる気づきが早速
グループ内での判断に反映され、何故これを選んだのか?という理由などが、自然とグループを越えて
共有され、闊達に意見が交わされている様子にさすがだなと感嘆しました。
食料自給率や温室効果ガスといったキーワードは、よく耳にしながらも普段の生活レベルに落とし込んで
行動したり、深くまでつき詰める機会はなかなか無いのが実情と思われます。ただ今回、学ぶ側として
参加している職員の中からは新鮮な気づきや、視覚化された様々な課題に対し、頻繁に意見交換や議論が
行われ、各ワークはもちろんこの一連の問題や課題に対する理解が深まった様子が見て取れました。