講 師:鹿谷 麻夕、鹿谷 法一 (しかたに自然案内)、平安座島のタコとり名人(平安座自治会)
記 録:比嘉 香織、田場 美妃子、新城 龍刀 (沖縄県地域環境センター)
開催日:令和7年9月28日(日) 10:00~12:00、10月5日(日) 10:00~12:30
受講者:一般県民小学生~大人 一般 (21名)
場 所:1日目 うるま市平安座公民館、2日目 平安座西公園及び干潟 (うるま市)

沖縄のサンゴ礁生態系の変化や生物資源の減少を背景に、海の環境問題を「自分ごと」として捉え、生活を見直すきっかけを提供するため、うるま市平安座島の伝統漁法「ンヌジベント」(タコ漁具)を用いた連続講座を実施しました。

【1日目】タコを知る! 🐙 平安座自治会会議室で、タコの生態について座学で解説。その後、自治会長による伝統漁法「ンヌジベント」の講話と、投げ方練習を自治会の方々の指導のもとで行い、参加者は熱心に取り組みました。

 

【2日目】タコとかけひき! 🌊 干潟に移動し、まずタコの餌となるカニやナマコなどの干潟の生き物観察を実施。海草帯ではウミガメの喰み跡も見られました。その後、参加者はンヌジベントを使ったタコ漁を体験しました。残念ながらタコは採捕できませんでしたが、広々とした干潟での活動を楽しみました。資源保全のため、採捕できた場合は干潟に戻すことを事前に伝えていました。

 

室内での学びと野外での実体験を通し、海の恵みと人と自然の関わりを深く理解することができました。参加者の満足度は89%と高く、特に30代以上の社会人層の関心を得られました。

タコの資源減少の現状が紹介されたことで、参加者は海の持続的な利用について考える機会を得ました。今後は、タコ漁の本来のシーズン(10月~11月頃)を考慮し、地域と連携して伝統文化を伝えていく企画を継続できたらいいなと考えています。