西原南児童館にて、親子を対象に自然と生き物に関する理解を深め、環境保全に対する意識を高めることを目的とした出前講座(自然観察会)を実施しました。
はじめに、運玉森の山道入り口付近に自生している植物についてガイドを行いました。バナナや沖縄の行事に使われる植物の解説をした後、山道中腹で多く見られるクワズイモについて、まっすぐ伸びるものと下を向くものがある理由を、細胞の変化を含めて説明しました。参加した児童たちは、普段気にかけていなかったことを改めて学べる機会に興味津々で、賑やかに楽しんでいる様子でした。
その後は、アオミオカタニシの生態や、昔の人が皿代わりに使っていたオオバギ、「ターウルサー(田を潤す)」として知られていたホルトノキの解説を行い、児童館の先生方も感心しながら聞き入っていました。
山頂部の展望台からは、西原町と与那原町の街並みが一望できました。ここでは、運玉森から採られた木や材料が琉球王朝時代にどのように使われていたのか、また、開発により30年の間に海が埋め立てられ景観が変わったことなどを解説しました。下山後、この日観察した木や植物は日常でも見ることができるものが多いので、日頃からよく観察することの重要性を伝え、講座を終了しました。
児童館の児童たちも先生方も、普段あまり登ることのない運玉森から見られる景色に感動した様子で、身近にある自然の良さを再確認したようでした。
