うるま市生涯学習・文化振興センターゆらてくで、大人を対象に自然と生き物に関する理解を深め、環境保全に対する意識を高めることを目的とした出前講座(野外観察会)を実施しました。
はじめに、野鳥の森公園の駐車場にあるシークヮーサーについて解説しました。参加者は、普段よく見るシークヮーサーがこんな身近にあることを知らなかったようで、「初めて知った」との声が上がりました。本日はシニア向け生涯学習講座の一環でしたが、参加者の学習意欲の高さは際立っており、講師に対してとても熱心に質問をするなど、自然の知識を得ようとする姿勢が強く伝わってきました。
続いて森の中に入り、沖縄の行事に用いられるチャーギ(イヌマキ)の解説や、月桃が籠編みの材料に使われていたこと、オオバギがトイレットペーパーとして使われていた話などをしました。参加者の中には実際にオオバギを使った経験のある方もいて、普段の講座では聞けない貴重な話にスタッフも学びを得ました。
その後、沖縄の土質の話(北部が酸性で南部がアルカリ性)や、昔の人が土を実際に味見して苦いものを「苦土(クチャ)」と呼んだという歴史的なエピソードを伝えました。展望台ではソテツを観察しながら、昔の人の利用法や、藻類のおかげで水が少ない場所でも生きられるソテツの生態について解説しました。
最後に、講師より「今日紹介した植物は、普段の生活の中でも見つけられるものが多いので、常に観察をして色々なことに気づくことが大切」というまとめがありました。参加者からは「どんな質問をしてもすぐに答えてくれる佐藤さんは本当に素晴らしかった」と講師への賞賛の言葉があり、大きな拍手とともに観察会を終了しました。
